母なる証明/Dir ポン・ジュノ
ヘギョは薬屋で働き、時には闇で針治療も行いながら
女手ひとつで息子のトジュンを育て、貧しくも2人静かに暮らしていた。
身体に対し思考が未成熟なトジュンは、
いつも友人のジンテにいいように使われている。
ある日、トジュン追いかけていた女子高生が殺され、
彼が容疑者として逮捕された。
ヘギョは息子の無実を証明するため、真犯人を探して奔走する――。
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特に韓流好きとかウォンビンのファンということでもないのだけれど、
(彼の復帰後第1作ということもあってか観客はほとんど女性だった)
「殺人の追憶」のポン・ジュノ監督が新たなヒューマンサスペンスを
撮ったということで、韓国人の女の子と2人で観に行った。
「殺人の追憶」は未解決の連続女性暴行殺人事件をベースにしていて、
こんなに恐ろしいことが実際にあったのかと
観た後一人で夜道を歩くのが恐くなるほど打ちのめされたため、
多少構えて観に行ったのだが、今回はそれほどの衝撃もなく、
フィクションということで随分普通に見られた。
口当たりの良い映像に慣れた目には、
鬱々とした不穏な画ばかりが続く多少辛い2時間ではあったのだが、
「藪の中」のように、隠された真実が次第に明かされていく様と、
ぐいぐい人の内面に食い込んでくるような悪夢に、
最後まで引っ張られた。
人の持つ陰鬱な側面をこれでもかというくらい見せ付けられた。
最近の日本映画より、湿度が50%くらい高い感じ。
息子のために、何でもすると腹をくくったときの
母とは、鬼だ。
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